2023年5月10日の勉強会に使う資料を事前に掲載します。

画像は、ステラナビゲータで作成した5月10日の20時9分の西の空です。「画像として保存」を選ぶと、自動で右下にアストロアーツのロゴが入るようになっているので、これをそのままパワーポイントに使えるという例です。


配布する資料は以下のものです。

観望会で天気が悪い場合のメニュー         星空案内人勉強会資料 2023.05.10田端 

 

月くらいは見える観望会と、まったく何も見えない観望会の2パターンあり、話の長さが変わる。 

1.月は見えるかもしれない場合(雲は多いが切れ間があるという天気) 

 ①天気係を配置して、室内で星の話をしつつ晴れたら外に移動し観望する(晴れないと最後まで話だけになる)。 

 ②ある程度まで室内で星の話をして、後半外に移動して晴れるのを待つ(後半とりあえず外に出てみるが、晴れないかもしれない)。 

2.まったく何も見えそうにない場合、雨の場合(今回の本題はこちら。4パターン考えてみた) 

 ①室内で星の話をする。(星の話だけですべての時間を使う) 

 ②話の後に室内で望遠鏡の操作体験をする。(話を聞くだけより望遠鏡を触った満足感は残るはず) 

 ③天文に関係した工作をおこなう。(人数が多いと短時間で簡単に準備できるネタがなかなか無い) 

 ④室内で星以外のメニューをおこなう(ゲームやレクリエーション等、主催者の意向による)。 

 

室内での星の話の例(内容は参加者の年齢に合わせる。下の例は小学校の観望会を想定している) 

 1.天文クイズ(映像やパワーポイントを見せるとわかりやすい) 

 2.今夜どんな星空が見えるか(パワーポイントやパソコンプラネタリウム等を使うといい) 

 3.最近の天文の話題(ブラックホールや惑星探査など、パワーポイントがあるといい) 

 4.1~2年以内に起こる大きな天文現象の話(パワーポイント必要) 

 5.星座早見盤の使い方(主催者が希望した場合。全員分の星座早見盤は主催者側で準備する条件) 

 6.望遠鏡の操作体験(望遠鏡が数台必要) 

 7.簡単な星座早見盤の作成(キットを使用) 

 

室内で話をする場合の準備 

 1.説明内容のパワーポイントなどを製作する(会場でプロジェクター準備可が条件) 

 2.資料を作って配布できると理解が深まる(主催が小学校なら印刷・配布を頼める場合が多い) 

 3.パソコンプラネタリウム等で説明する場合は、事前に使い慣れておこう。 

 4.望遠鏡操作体験には望遠鏡の数がそれなりに必要(最低でもクラス1台、できればクラス2台) 

 5.工作は人数が多い場合、準備片づけがとても大変。予算も必要。主催者と相談して決める。 

 6.天気が悪い場合、天文以外のレクリエーション等を希望する場合は観望会は中止、出番はない。 

 7.星座早見盤の使い方の説明は、全員がそれを持っている4年生のみ可能。いつでもは無理。 

 

注意する点 

 1.小学生は長時間の話は無理。せいぜい30分、休憩を入れても1時間が限度。 

 2.資料やパワーポイントでは、学年に合わせた漢字を使うこと。4年生でこの漢字が大丈夫なのか等 

  は、ネットですぐ確認できる。 

 3.パワーポイント等に使う画像は、NASAや国立天文台、ウィキペディアのものが著作権的に無難。 

 4.望遠鏡の操作体験は1クラスにひとり以上説明者が必要。クラス数の多い学校では、望遠鏡の数と 

  スタッフの人数が多く必要になるのでそれなりの準備が必要。望遠鏡は初心者用を使うこと。 

 5.工作は準備も予算も時間も人手もかかるので、とても大変。あまりおすすめしない。 

パソコンプラネタリウムについて 

ソフトは有料・無料どちらもある。私が知る範囲では以下のとおり。 

ステラナビゲータ12・・・定番プラネタリウムソフト。数年おきにバージョンアップを繰り返して、今年バージョン12になった。機能は非常に高く、ナレーション入りのプラネタリウム番組も入っている。有料で価格は14,000円。ガイドブックは別売り4,500円。旧盤からのバージョンアップだと少し安くなる。Windows版のみ。業務用にはステラドームプロがあるが非常に高価。 

ステラナビゲータLite・・・最近発売された機能限定版。価格4,950円。詳細は不明。 

 

mitaka・・・国立天文台が中心になって開発したプラネタリウムソフト。20年間バージョンアップを続けて、非常に高機能。いろんなことができるが、高度なことをするならそれなりに慣れが必要。無料。Windows版。mitakaのサイトに操作についての詳しい説明がある。 

 

Stellarium(ステラリウム)・・・海外製だが日本語化されているプラネタリウムソフト。無料。Windows版、mac版あり。高機能で地上絵がきれいだが、星座絵が独特。 

 

つるちゃんのプラネタリウム(通称つるプラ)・・・個人で作っているプラネタリウムソフト。無料版シェア版あり。Windows版のみ。専用サイトに詳細がある。何年も先の天文現象が載っているので、観望会計画に役立てられるかも。個人でやっているところがすごい。 

 

工作ネタについて 

星座早見盤キット・・・アストロアーツで販売。50枚セット3,980円、100枚セット5,500円。子どもでも10分で作れるとある。小さいので文字も小さく、老眼だと見えにくいのが難点。 

 

老眼鏡で作る望遠鏡・・・100円ショップの老眼鏡とルーペで作るケプラー式望遠鏡。材料の準備に手間と時間が非常にかかる。材料費は1本200円程度。色収差もそれなりにあるし倍率は低く、上下逆に見えるし長さは40cm以上あるので使いにくい。実際に見えるのは月くらいなので、期待しすぎるとがっかりする。太陽を絶対に見ないよう、工作をする時に念を押さないといけない。高学年向き。 

 

星座ステンドグラス・・・原稿の星座絵と黒画用紙1枚、段ボール紙の下敷き、穴を開けるピン、色セロファンがあれば出来るので費用はあまりかからない。ただし準備はあそれなりに手間がかかる。また、製作には早い子で30分、普通は1時間程度かかるので、低学年の子には厳しい。 

 

惑星儀(月球儀・木星儀・火星儀など)・・・国立天文台や熱心な科学館のサイトに作り方や元画像が置いてある。原画をプリンターで印刷してボールに貼り付けて作る。難易度はさまざまだが、細かい作業なので、基本的に低学年には無理。プリンターのインク代がかかる。印刷原稿とボール(100均にある)の大きさを合わせるのが面倒。 

望遠鏡のペーパークラフト・・・元画像は国立天文台のサイトにある。難易度はけっこう高く、ほとんどがマニア向けだが一部子供向けもある。製作には時間がかかる。 


小学4年生向けの配布資料の例

  資料は以上です。
  上の例によらず、もっと楽しい話や面白いことができれば、その方がいいかもしれませ
  ん。上の資料はあくまで一例です。

  以上です。

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