2023年3月8日の勉強会は、前半は金星食の話、後半は望遠鏡の操作練習をしました。

金星食の観察場所としては、西の水平線が見える場所に限定されます。那覇に近い西海岸のビーチ(コンベンションセンター前のビーチや、北谷サンセットビーチ、豊見城、糸満等)や、浦添のパルコ前の海岸、瀬長島の対岸の公園等がいいのではとの意見が出ました。

配布した資料は以下のものですが、勉強会後に少し手直しをしました。

次回日本で夜に見られる金星食は2063年5月ですので、今回はぜひ頑張って見てみましょう。

金星食は肉眼で楽しめる現象です。家族や友人、職場の人などに金星食の時刻や見える方向などを教えておくと、各自で楽しむことができます。午後7時過ぎくらいなら金星の高度はまだ高いので、西の水平線が見えない場所でも、夕焼けと一緒に楽しめると思います。

下の画像は2012年8月に宜野座村で撮影したものです。今回は月はもう少し細いので、とても印象的な光景になると思います。



資料はここから

2023324日の金星食の楽しみ方       星空案内人勉強会資料 2023.03.08

1.現象の基本情報

 金星食とは、金星が月に隠される現象。どちらも明るいので夜なら非常に目立つが、昼間起こること

 もある。今回は夜なので、素晴らしい光景になるはずだ。

 那覇では3242056分頃、高度約5度の低空で金星が月に隠される。月はその直後に沈み、

 金星の出現は国内では観測できない(香港やバンコク等なら可能)。

 次回沖縄で夜に金星食が見られるのは2063年。それまでに昼間の金星食は何回かある。

 

2.観察場所について

 低空の現象なので、西の水平線が見える場所でないと観察は困難。目安としては、太陽が沈む位置の

 北側(右側)に握りこぶし一つ半の位置。太陽が沈む位置の少し右側で起こると考えて場所を探そう。


 

3.観察のタイミング

 空が薄暗くなる19時頃から、金星と細い月が接近しているのが肉眼で見えるはず。

 ① 食が起こる直前ではなく、早い時間帯から月と金星の接近を見た方が楽しめる。

 ② 水平線近くの低空は雲が多く、雲で隠れる可能性もある。早めに観察を開始しよう。

 

4.必要機材・・・肉眼、双眼鏡(最適)、望遠鏡(双眼鏡があれば望遠鏡はなくてもいい)

 ① 肉眼でも十分楽しめる

 ② 6倍~10倍の双眼鏡があるともっと楽しめる。

 ③ 望遠鏡はなくてもいいが、40倍程度で見ると迫力がある。大口径や高倍率は不要。

 ④ デジカメと望遠レンズで、観察と記録を一緒におこなう手もある。

 ⑤ スマホでも、風景と一緒の広角の写真なら十分撮影できる。まずは撮影してみよう。

 

5.撮影方法について・・・三脚はあった方がいい。

 めったにない現象なので、出来れば撮影してみよう。皆既月食よりは写しやすいはず。

 ① スマホで撮影する場合は、ブレないよう固定して撮影すること

 ② 双眼鏡や望遠鏡の接眼部にスマホやカメラを押し当てて撮影することも可能。

 ③ 露出調整が可能なカメラなら、露出を変えて地球照も撮ってみよう。

 ④ できるだけたくさん撮影しよう。時間とともに金星と月が接近する様子が写せる。

 ⑤ 広角で地上の風景も一緒に撮影してみよう。絵になる風景を事前に見つけておこう。

 ⑥ 低空は雲がかかりやすいが、あきらめずに雲間から見えるチャンスを待とう。

 

6.撮影や望遠鏡操作の練習をしよう

 金星食前日の323日は、木星と金星の間に細い月が並ぶ。南アメリカでは木星食になるとのこと。

 日本では金星、細い月、木星と縦に並んで見える。地球照を写す撮影テストや望遠鏡の操作練習に最

 適。ピント合わせの練習は特に大事。

 もちろん前日に限らず、撮影や操作の練習は事前にやっておいた方がいい。

 

7.詳細情報は自分で調べよう。たとえば宮古や八重山の方が観察に有利、とか、観察場所の情報とか。

 

資料

☆ 望遠レンズの焦点距離による違い(使用カメラはフルサイズデジカメを想定)

☆ 事前に自分のカメラとレンズで月の試し撮りをして、実際に写る大きさを確認しよう。

☆ スマホでも携帯のカメラでもいいので、とにかく撮影して記録に残そう。






 

 

 

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